子どもの運動機能を簡単解説
◽️子どもが何気なく”できる”ことには成長の意味がある。
人は成長していくと飛んだり、跳ねたり、投げたり、回ったり、様々なことができるようになっていきます。
その何気ない動作にどのような意味があるのか?
少し簡単に考えてみましょう。
①走り回り(往復走)
これは基本的な移動運動の走力ですが、ターンする時がポイントです。
ターンする時、いわゆる折り返し地点をいかに効率良く回れるか、適切な減速・その後の加速といった自分の体をコントロールする運動機能の成長要素が含まれているのです。
②飛ぶ(立ち幅跳び)
2歳頃になると、ぎこちなくジャンプを行います。片足では出来ないので、まず両足を揃えてジャンプしていきます。
これがしっかりとできるようになるのは、筋力や平衡機能の発達を基礎として大体3歳頃からできるようになります。
ここでは、ジャンプなので足の力に目が行きがちですが、実は腕の振りがポイントとなるのです。
腕の振りを使って体全体が前に勢いよく飛び出すこと。
すなわち、飛び出していく際の腕の振りの勢いがタイミングよく動くように協調性の成長要素が含まれています。
③跳びこしくぐり
障害物を跨いで、くぐってを行う運動です。
これには跨ぐ・くぐるといった二つの異なった運動が含まれます。
跨ぐ際は重心を横や後ろに移動させる必要がありますし、くぐる際は重心を低くしなければなりません。
ここでのポイントは素早さです。
いかに切り替えがうまくできるようになるか。動作の切り替えの成長要素が含まれます。
④ボール投げ
上手投げで投げる動作というのは、何度も経験して学習することでできるようになるものです。
投げるとなると、ついつい腕や手に目がいきますが、ポイントは体幹の捻じれや足の踏み込みによる安定感です。
ここに成長要素は含まれています。
さらに学習していくと、全身を大きく使ってさらに遠くへ投げようと成長していきます。
⑤ボールキャッチ
ボールキャッチはただ掴むというところがポイントではありません。
ここでのポイントは予測能力です。
飛んできたボールがいつ落ちてくるのかを予測し、ボールの大きさや方向に合わせてタイミングよく手を出す。
かなりの予測能力が必要です。
他にも動くものに自分を合わせるといった、体のコントロール能力も成長要素に含まれています。
これらは子どもの成長に伴い何となくできてくるものに捉えがちですが、
実はかなり奥深い成長要素が含まれているのです。
何気なく行っていることを注意してみてみましょう。